新潟市秋葉区在住
伊藤 健弥さん(68歳)
新潟市出身。高校で入った吹奏楽部で音楽の楽しさに目覚めバンド活動もするように。紆余曲折がありながらもマイペースに続けてきた音楽がいつしか心の支えとなり、大きな喜びと楽しみへ。現在はオカリナ奏者として様々なイベントにも出演。仲間とともに音楽活動を続けている。
Q:オカリナの音色、やさしくて牧歌的でいいですよね。伊藤さんの音楽との出会いは?
高校で吹奏楽部に入ったんです。そこでトランペットを始めて。どんどんのめり込むようになりました。楽器を改造して音が大きく出るようにして、仲間と古町でライブをしたり。
当時流行っていた吉田拓郎やかぐや姫といったフォークはあまり好きになれなくて…モダンジャズなんかをよく聴いてましたね。
Q:通な高校生だったんですね!
その後は、お仕事をしながらも続けていたんですか?
日大を卒業して、その後は新潟の運送会社に勤めました。仕事がかなり忙しくてね。しばらくは音楽もできませんでした。ワーカホリックっていうのかな、仕事のことが常に頭から離れなくなってしまって。42歳のころ、ついにうつ病になってしまったんです。苦しかったですね。食欲もなく、トイレやお風呂にも這って行ってました。今だから話せますが、包丁を持って立っていたこともあったようです。
Q:そんなにつらい時期があったんですね。
今の伊藤さんからは想像できません。
でしょう?でも、そんなことも経て今があるんだと思っています。実は音楽もそう。もともとはトランペットをやっていたのが口腔の病気でできなくなり、次に始めたベースは、事故で指先を切り落としてしまいできなくなり…
そしてある日ふらっと入った中古楽器屋さんで見つけたのがプラスチックのオカリナだったんです。好きで始めたわけじゃないけど(笑)今こうしてオカリナが相棒となってくれているんですよね。
終始明るい笑顔でお話ししてくれた伊藤さん。気さくで優しいお人柄がにじみ出ます。音楽を通じて多くの仲間と出会えたことも大きな喜びとのこと。紆余曲折を経てたどり着いた穏やかな音楽の時間。
とことん楽しんでくださいね!