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編集後記vol.33

GWいかがお過ごしですか?すっかり旅行も盛んになり、観光地はどこも混み合いそうですね。

先日、初めて「朗読会」なるものに行った時のこと。映画や音楽会は経験がありますが、果たして朗読会とはどのようなものなのか。

知り合いが出演するということで試しに、、と伺ってきました。会場がお寺だったこともあり、荘厳な雰囲気の中、静かな音楽が流れ、これから始まる物語の世界へといざないます。朗読が始まると、一編一編その内容に合わせ音楽も変わり、たくさんの夢の中を行き来しているような、非現実の世界に引き込まれます。様々な作品が読まれる中、私が特に胸打たれた一編は、太宰治の『待つ』。

駅のホームで毎日誰かを待つ女。誰を待っているのか、何を待っているのか。自分でも分からずに、でも待ち続けずにはいられない女の焦りのような、疼きのような、描写し難い感情が胸に迫ります。読み上げる女性演者の声は鬼気迫るようで、気が付くと頬に涙がつたっていました。演劇でもない、読書でもない、「聴く」ということが、こんなにも想像を引き出し、感性を刺激してくれるものなのか。自分でも少し驚きでした。終演後には、瞑想から覚めたような、不思議なリラックスを感じました。

編集長S