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編集後記vol.38

 今月掲載した『読者の声』にて、「今までで一番泣けた映画」たくさんのお声をいただきありがとうございました。「ライフイズビューティフル」「タイタニック」など、そうそう!という映画がたくさんあり、編集部一同盛り上がりました。そこで僭越ながら私の推し映画も一つご紹介したいと思います。泣ける、というよりは青春時代に観た心に残っている映画「リバーランズスルーイット」。1992年のアメリカ映画で、監督はロバートレッドフォード、そして若かりし頃のブラッドピットが出演していることでも知られています。モンタナの壮大な自然を背景に、牧師である厳格な父、まじめで勤勉な兄ノーマンと、自由闊達な弟ポールの家族愛と葛藤を描いたヒューマンドラマ。対照的な兄弟ですが、父と3人フライフィッシングを通して強い絆で結ばれています。やがてそれぞれの道を歩みだす2人。6年ぶりに再会した兄弟は、久しぶりにフライフィッシングに出かけますが、そこでノーマンは弟ポールの芸術的なセンスに気づき圧倒されるのです。互いに違う2人が、確執や、すれ違いに葛藤しながらも、結ばれた絆は家族を繋ぎ続けます。ノーマンの存在そのものが芸術のように美しく、危うく、あまりに儚い。最後には衝撃的な展開を迎えますが、牧師である父の教会での最後の説教が忘れられません。

「愛する者が苦しんでいる。助けの手を差し伸べるがすり抜けてしまう。“神よ、愛するものを救いたいのです。私に何が出来るでしょうか” 出来ることは、ただ愛すること。人は理屈を超えて、ただ人を愛することができる。」

とどまることを知らず流れる雄大なモンタナの川が物語をやさしく包みます。絵画のように美しく忘れられない作品。機会がありましたらぜひ一度ご覧ください。

編集長S